なぜか笑ってごまかしちゃう
健康の話をしていると、
「気になることはあるんですけどね…でも元気なんですよ(笑)」
そんなふうに言う方が、本当に多いんです。
この“でも元気なんですよ”の一言。
実はその中に、
「自分はまだ大丈夫」と思いたい気持ちと、
「心配なことを認めるのが怖い」という本音が
少し混じっているように感じます。
笑ってごまかすのは、悪いことじゃない
薬屋をしていると、そういう場面によく出会います。
たとえば、いつも明るい奥さんが
「最近ちょっと疲れが抜けにくくて」と話しながら、
最後に「でも元気なんですよ」と笑って話を締めくくる。
そのときは僕も「そうですね」とうなずきます。
けれど、数か月後に、
「やっぱりあの時ちゃんと相談しておけばよかった」
とお話しされることもあるんです。
人って、“知らないこと”よりも、“知って怖くなること”を避けたいんですよね。
だから、笑ってごまかす――
それは、自分を守る自然な反応なんです。
実は僕も、ときどきそう言うことあります(笑)
「まあ大丈夫か」と思いたくなるんですよね。
でも、その“まあ大丈夫”の裏には、
体からの小さなサインが隠れていることもあります。
向き合うきっかけは、ちょっとした違和感
健康に向き合うのって、勇気がいります。
でも、「気になる」と感じた瞬間こそ、
体が「今、整えてほしい」と教えてくれているサインです。
「気になるけど、でも元気」
そんなときこそ、ほんの少しだけ自分の体を見つめてみてください。
それだけで、未来のあなたがきっと楽になります。
おわりに
僕はこんなお宅では、
置き薬の箱に六神丸をそっと置いてくることがあります。
それは、心と体のどちらにも寄り添える
僕なりの小さな“エール”です。
【編集後記】
お得意様のお宅を回っていると、
最近、体調の変化を感じておられる方が少なくないようです。
季節の変わり目ですね。
僕もみなさんと一緒に、体をいたわりながら過ごしたいなと思っています。


