タンパク質は運動しないと意味がない?
こんにちは、生薬の森田です。
最近、お客様からこんな質問をよくいただきます。
「タンパク質って、運動しなきゃ意味がないんでしょう?」
実はこれ、誤解されやすいポイントなんです。
💡 タンパク質は“体の修理材料”
タンパク質というと「筋肉のための栄養」というイメージがありますが、
実際はそれだけではありません。
体の中では、
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筋肉
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内臓
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皮膚
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髪
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血管
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免疫細胞
…すべてがタンパク質でできています。
ですから、たとえ運動をしていなくても、
毎日の“修復”と“再生”には欠かせない栄養素なんです。
🏃♀️ 運動をプラスすると、より上手に使われる
では、運動は不要かというと――
そうではありません。
タンパク質は、運動をすると「使いどころ」がはっきりします。
筋肉を動かすことで、
体は「ここを修理しよう」「ここを強くしよう」と判断して、
タンパク質を効率よく使うようになるのです。
ですから、激しいトレーニングでなくても大丈夫。
ウォーキング、ラジオ体操、階段の上り下りなど、
毎日少し体を動かすだけでも効果は十分あります。
つまり、
「運動したほうが、タンパク質がより上手に使われる」というのが本当のところなんですね。
プロテインよりもアミノ酸が効果的なとき
もうひとつ、よく聞かれる質問があります。
「プロテインよりも、アミノ酸のほうがいい場合ってありますか?」
あります。
目的やタイミングによって、どちらが向いているかは変わります。
⚡️ 吸収スピードが違う!
プロテイン(タンパク質)は、体の中でいったんアミノ酸に分解されてから吸収されます。
一方で、アミノ酸は最初から“分解済み”。
だから、吸収がとても早いんです。
たとえば、
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朝起きた直後(空腹でエネルギー不足のとき)
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運動の直前・直後(すぐに筋肉修復したいとき)
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胃腸が疲れていて、消化に負担をかけたくないとき
こんな場面では、アミノ酸のほうが断然おすすめです。
特に、私のところで扱っている
LGA(ロイシン・グルタミン・アルギニン)を配合したノーリツアミノ酸は、
体の回復力をサポートしながら、疲労の抜けを早めるのにとても効果的です。
LGAは、
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筋肉のエネルギー源(ロイシン)
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胃腸や免疫を守る(グルタミン)
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血流を良くして代謝を高める(アルギニン)
という3つの働きを持ち、
まさに「使えるアミノ酸」と言える組み合わせです。
☕️ ゆっくり栄養補給したいときはプロテイン
反対に、
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食事の代わりにしっかり栄養を摂りたい
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間食代わりに満足感を得たい
そんなときはプロテインが向いています。
つまり、
✅ すぐ使いたい → アミノ酸
✅ ゆっくり補給したい → プロテイン
目的に合わせて使い分けるのが、いちばん理想的です。
🌿 胃腸が元気でこそ、吸収もスムーズに
どちらを摂るにしても大切なのは、胃腸の状態です。
胃腸が弱っていると、せっかくの栄養も吸収しにくくなります。
生薬で言うなら、
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胃を温めて消化を助ける「山椒(さんしょう)」
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食欲を整える「陳皮(ちんぴ)」
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栄養の取り込みを高める「黄耆(おうぎ)」
こうした素材を普段の生活に少し加えると、
タンパク質もアミノ酸も“使える栄養”として体に届きやすくなります。
無理なく、毎日の中でタンパク質をうまく使うこと。
これが、年齢を重ねても元気で動ける体を保つコツです。
「食べたのに疲れが取れない」「筋肉がつきにくい」と感じるときは、
栄養の“吸収力”を整えるところから始めてみましょう。
生薬の知恵は、そういうところで quietly(静かに)力を発揮してくれます。


